生類




この泣き声が聞こゆるかこの叫びが 聞こゆるか
飛び散る血潮 茜さす
君と 違わぬ 肉の温もり

殺めてもよし
御霊とほざき
神様(カミヨウ)気取りし
人の愚かさ


宿る細胞一つ一つが
我らが罪の重さ語りて
那由多の犠牲あまつさえこの命が成り立っておる

忘れゆくまま 知らぬまま心さえ見つめぬままに
我が生きてゆく意味だけを
ひたすら問うておるばかり


痛み抱えて生きるが良いそれこそ生きる者の償い

暗闇に眼凝らし
静寂に耳を済ませよ


か弱き者泣きしみずく
猛し者 我省みよ

声にならぬ声を聞け
叫びにならぬ叫びきけ



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