龍神伝説
(語り) 昔むかし ある山の奥深く龍の神様がおられたそうじゃ その姿を見た者は誰も居らぬ その眼に睨まれれば生きては帰れぬ 龍神様がおはすと言う 美しい滝の水の流れは まるで龍の背中の鱗のように キラキラと陽に光って 輝いておった 村人達は木を切り 畑を耕し 獲物を捕って食べ ささやかながらも幸福に 平和に暮らしておったのじゃが ある日余所者が山に押し入ってきて その山を見るも無惨な姿に変えてしもた 美しかった滝の水の流れはみるみるうちに 真っ黒い土と 人々の流した真っ赤な血で染まっていった (唄) 龍神様、龍神様どうぞお願い 海へは還らず此処にいとくれ ゴウゴウ響く滝の音は 龍神様の嘆かう声 口惜しき人の仕打ちが ありありて逆鱗触ればう (とうとう逆鱗に触れたよ) 清けし水を育くもるべく 呼び戻すのじゃ龍神様を 山神様 山神様、どうぞお力を 山びことなり通れよ声 罪を罪とも思わずは 甘し人々の痛ましさ 龍神様 龍神様 どうぞお願い 我らの山を見棄てないで 山紫水明 色きらきらし 永久に輝よう 古(いにしえ)の龍 |
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