岩戸隠れ 〜アメノウズメ〜
遠き時代の古語りにて
現ともなきお聞きあれ
八百万の神おはす
天上界の高天ヶ原と
人々住まう葦原中国
両の世界を司る
太陽神の天照
弟君のスサノオの
度重なりし悪行に
ついに怒髪天を突き
天岩戸の奥深く
お隠れになってしまわれた
世界は闇にのみ込まれ
禍ばかりが降り掛かる
人々は寒さに凍え
千も万もの命が消えた
高天ヶ原の神々は
天安河の川原に集い
どうにかせねばと幾日も
知恵をだしあい話し合った
皆が困り果てたその頃
思金という神様が
ポンとその手を打って答えた
天岩戸の御前にて
様々な儀式を行いましょう常世の長鳴鳥をしつけて
夜明けの如くなかせましょう
(戸惑う鶏の鳴き声)
そして神事を執り行えば
世界中の神々が
飲めや歌えと騒ぎましょう
そうじゃ アメノウズメに舞を舞わせよ
あの女神の舞ならば
高天ヶ原が揺れる程
誰もが歓喜の声を上げよう
全ての者は打ちひしがれて闇に怯えることしか出来ぬそう思い込む天照様
騒ぎ聞き付け必ずや
外の様子をお尋ねになる
そうなればしめたものじゃ
しかして白羽の矢はたった
見目麗しき舞姫の
アメノウズメは神懸かり
わずかばかりの衣さえ
白く輝く肌に滑らせ
乳房を露にしてみせた
裏向きにした桶踏み鳴らし命の限り舞踊る
女陰の奥から帯紐垂らし
股を開いて腰を振る
妖しくも美しく
その帯紐はひらりひらりとたなびいて
力強くも香しく
いときらきらしその舞に
神々は手を叩き合い
やんややんやと囃し立てた
驚いたのは天照
天岩戸の奥深くより
何の騒ぎかと女神に問うた
アメノウズメは躍りを止めて
こう申し上げたという
あなた様より貴くて
ご立派な神様が
皆の前に現れました
それを祝って歓び合って
騒いでおるのでございます
再び驚く天照
わらわよりも貴き神とな…
一目その神見たくなり
大きな岩戸を動かした
重い岩戸はほんの一筋
細く開いただけである
覗きこんで見て見れば
確かに誰ぞ
美しき女神がおはす
もっとよくよく見たくなり岩戸にその手をかけた
その時でございました
岩戸の脇に隠れておった
アメノタヂカラオ
もの凄い力にて岩戸を開き天照様を引きずり出した
その瞬間 長鳴鳥は凄まじい雄叫びをあげ
光が闇を引き裂いた
コケコッコ〜
天照が見たものは
表に掲げたヤタノ鏡
さぁ今こそはと光輝く
誰より貴く見事な神は
その鏡に映し出された
天照様ご自身の姿でありました
こうして
世界に光は戻り
スサノオは追放された
かくして
肌を踊らせ闇を祓った
アメノウズメノミコトは後に
芸の神よと奉られた
〜唄〜
さぁさ踊れや衣脱ぎ捨て
お前の全てさらけ出せ
命の玉を迸らせて
力の限り舞うがよい
エヤサッノ エイヤッサ
エイヤッサノ エイヤッサ
お前の肌は光り輝き
とろける蜜は闇を突んざく股を開いて見せてみよ
女肉の奥に未来(あす)が見える
数多 男がお前を抱き
幾ら種子を撒き散らせども踊れ踊れや 踊っておくれ天照や真日 永遠に続けと
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